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輪行キャンプする時のバイクパッキング術

「走行できる範囲」という自転車キャンプの難点を解決できるのが「輪行キャンプ」。今回は、輪行でキャンプする時のギアの選び方や、バイクパッキング術をまとめました。

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輪行キャンプのギア選び

輪行袋収納時の荷物をベースにしょう

電車での移動を含めた自転車キャンプでは、自転車のみの自転車キャンプよりもバイクパッキングに工夫が必要です。

ベースとなるのは「輪行袋収納時のスタイル」。

輪行袋に自転車を収納してしまうと、自転車に取り付ける荷物を取り外す必要が出てくるケースがあります。フロントバッグやフレームバッグ、サドルバッグは上手に収納すればそのまま輪行できますが、フレームやフォークに取り付けたギアは、基本的には輪行時には取り外す必要があると思っておいた方が良いでしょう。

その意味では、バイクパッキングをする前に、「バッグ類を全て取り付けた状態で輪行袋に入れてみる」のが大事です。

リアキャリアはなるべく使わない

自転車キャンプの場合は、リアキャリアをつけることで収納力を大幅にアップできます。

しかし、輪行キャンプをする場合は、キャリアの分重くなる上に、キャリアに取り付けたバッグの分、輪行袋の幅が広がって、鉄道各社が定めた「輪行可能な携行品サイズ」を超えてしまう可能性があるので、なるべく避けた方が良いでしょう。

【電車で輪行】鉄道各社の輪行ルールまとめ

ザックは用意しよう

自転車キャンプの場合、ギアを自転車に積載できるのがメリットですから、バックパックキャンプ(徒歩キャンプ)と違ってザックは使わないことが多いかもしれません。

しかし、輪行キャンプの場合は、電車移動の際に重い自転車を担ぐ必要があるため、常に片手が埋まってしまいます。そうなると、細かい荷物や、輪行袋に自転車と一緒に収納できなかった荷物をまとめて背負えるザックがあると便利です。

ザックは50Lなどの本格的なものでなくても良いので、30L程度でなるべく軽量のものをチョイスすると良いでしょう。500gくらいの軽量ザックなら、中身を入れてなければ走行中も肩や腰に負担が少ないですし、キャンプ場の近くで食材などを調達する時にも便利です。

軽量ギアを中心に

ただでさえ積載量に限界がある自転車キャンプなのに、輪行キャンプとなると「自転車と一緒に持ち運べる範囲」とさらに条件が厳しくなります。その意味では、軽量ギアを中心にギア選びをしていくことが大事です。

キャンプギアで重量・サイズが大きいのは、

  1. テント
  2. シュラフ
  3. マット
  4. 衣類

などです。

特に大きいのがテントとシュラフで、ここをウルトラライト(UL)系ギアにするだけでも、数kg軽量化することもあります。

テントはウルトラライト系だけでなく、ワンポールテントをポールなしで設営するなど、工夫次第でかなり軽量化ができるので、この辺りの工夫も大事です。

食材は現地調達・現地消費で

また、地味に重いのが調理器具系。キャンプといえばキャンプ飯が醍醐味ではありますが、輪行キャンプをする場合は、なるべく最低限の調理器具に厳選して、自転車で移動できるという強みを生かして「現地で調達の割合を増やす」のも選択肢と言えます。

また、お酒や食材が残ってしまうと、帰りの輪行の時に重くなってしまうので、現地で消費し切れる量だけを買うようにするのも大事です。

輪行で自転車キャンプをする時に気をつけたいこと

輪行キャンプのバイクパッキング

重いものはサドルバッグに

輪行キャンプに限らずバイクパッキング全般で言えますが、重いものをなるべくサドルバッグに入れるようにしましょう。

輪行の時は、ハンドルを切った状態で収納するのでフロントバッグは重心が中心にきませんが、サドルバッグは取り付けたままにすれば重心が中心に来るので持ちやすくなります。

ただ、重すぎると自重でサドルバッグが落ちてきてしまうので、しっかりとホールドできるサドルバッグを選びましょう。

フロントバッグは軽くて嵩張るものを

輪行時はハンドルを切った状態で収納するので、フロントバッグを軽くしておいた方が輪行袋が安定します。その意味では、フロントバッグには、シュラフや銀マットなどの軽いものを収納するようにしましょう。

フロントはスペースが広いので大きな・重い荷物を取り付けたくなりますが、ハンドルリングが重くなるという意味ではなるべく前は軽くしておいた方が安全です。

貴重品はザック・リュックに

輪行キャンプの場合は電車での移動時間が長くなります。オール自転車でいくキャンプでは、フロントバッグはトップチューブバッグに貴重品を入れることが多いですが、取り外しが手間になる輪行キャンプではザックに入れておいた方が利便性が高くなります。

特に、輪行は「収納・出し入れ」が手間なポイントでもあるので、スムーズに輪行スタイルになるためにも「自転車に取り付けた荷物は到着まで触れない」という考えの方が良いでしょう。

フレームバッグの中身は「スペース一杯に入れる」

大きなものを収納しやすいフレームバッグですが、輪行時は中身が上下に揺れて不安定になります。重心がズレるだけでなく、フレームやホイールを傷つける原因にもなるので、フレームバッグを使う際は「中身に空間をなるべく作らない」というのが大事です。

特にテントポールなどを収納する場合は、バッグの中で動かないようにしっかりと固定しましょう。

「輪行キャンプ」のトピックス